応用生物科学専攻 海洋生物機能学分野/京都大学農学研究科

海洋生物機能学分野

水生生物のパワーを引出せ!

生命は海で生まれ、今なお、海には私たちの知らない生物がたくさんいます。これら海洋生物の中には、陸上生物にはない様々なスーパーパワーが眠っています。また干潟、サンゴ礁、マングローブ、深海などの生態系は陸上にはない独自の物質循環システムを持っています。本分野では、海水・淡水に生息する生物の優れた機能を解析し、それをヒトや環境に役立てる研究を行っています。さらに、魚類への遺伝子導入技術の開発を行い、様々な分野での基礎研究や応用研究に活用できるモデル生物の作出を行っています。

海洋生物の機能と海洋生態系に学ぶ

海洋生物機能学分野 森と海を結ぶ干潟生態系の炭素循環機能

たとえば貝殻の形成メカニズムを明らかにすることでナノテクノロジーに応用可能な技術を、海藻の重金属蓄積のメカニズムを明らかにすることで環境水の重金属除去・濃縮技術を開発しています。また、干潟の水質浄化機構を参考に新規な水質浄化材の開発にも取り組んでいます。(画像は森と海を結ぶ干潟生態系の炭素循環機能)

メダカへの遺伝子導入技術の開発とモデル生物の作出

海洋生物機能学分野 メダカ受精卵中で赤色・緑色蛍光タンパク質遺伝子を異なる比率で発現

外来遺伝子を染色体の任意の場所に導入し、思い通りに遺伝子の発現を制御する技術の開発を目指しています。基礎研究として、外来遺伝子が染色体に組み込まれるメカニズムの解明を行い、応用研究として、この技術を使い、特定の細胞が標識された個体やヒト疾患モデルなど、多様な分野で有益なモデルメダカの作出を行っています。(画像はメダカ受精卵中で赤色・緑色蛍光タンパク質遺伝子を異なる比率で発現させた様子。その結果、赤色、オレンジ色、黄色、緑色の蛍光を発する胚ができる)

クマノミを用いた模様形成機構の解明

海洋生物機能学分野 孵化後15日目のカクレクマノミ

カクレクマノミ、クラウンアネモネフィッシュの成魚はきれいな白い横縞を3本持ちます。これらの縞は成長に従い、頭部側から順番に出現してきます。これがどの様な分子メカニズムによって引き起こされているのか検討しています。(画像は孵化後15日目のカクレクマノミ。成魚の体表には、3 本の白いストライプがみられるが、これらは、頭部から順次形成されていく。この写真の個体では、1本目が完成し、2 本目ができはじめている。このような時間空間的な模様の制御を分子レベルで解明する)

キーワード

遺伝子導入、メダカ、クマノミ、モデル生物、水環境評価

准教授 : 豊原 治彦
助 教 : 木下 政人
TEL:075-753-6446
E-mail:toyohara@kais.kyoto-u.ac.jp
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