応用生物科学専攻 栽培植物起源学分野/京都大学農学研究科

栽培植物起源学分野

栽培植物起源学ってなに?

栽培植物起源学では、いろいろな栽培植物のルーツをさがす研究もしていますが、それだけではなく、栽培植物とその近縁種を材料として、最先端の植物科学に取り組む分野です。植物の分子系統学や分子遺伝学の方法を使い、栽培植物だけでなく近縁野生種の進化や、それらの持っている適応的な遺伝子についての研究、また植物の系統進化にかかわる問題など、はば広い分野の研究を行っています。栽培植物では多くの研究手法が開発されているので、広く植物研究一般のモデルとなるような仕事が可能です。

栽培植物近縁野生種の多様性を探る

栽培植物起源学分野 トルコでのコムギ近縁野生種の調査

野生植物の多様性を、その分布全体にわたって研究することは、生育地が広いとほとんど不可能です。私たちは、中央アジアを中心に、トルコ東部から中国の西北部にかけて分布する、コムギの近縁野生種(タルホコムギ)を使いこれに挑戦しています。この種は氷河期のあと大きく分布を広げましたが、それには、早く花をつける性質(早生)を獲得したことが、大きく貢献しました。(写真は、トルコでのコムギ近縁野生種の調査風景)

自家不和合性の遺伝子をとる

栽培植物起源学分野 ソバにはめしべの長い花と短い花

植物では、自分の花粉では受精できない「自家不和合性」という現象が、広く知られています。ソバを材料として、その遺伝子を取り出そうとしています。この遺伝子は、自分と自分以外を識別するという点で、ある意味で動物の免疫系につながる働きをしていて、たいへん興味深く、重要です。(写真は、ソバの花。ソバにはめしべの長い花(左)と短い花(右)がある)

栽培植物(作物)の起源を探る

栽培植物起源学分野 さまざまな色と形をしたダイコン

いくつかの栽培植物ではDNAの変異を利用して、それがどのような野生型からどこで起源し、どのように伝播したかを研究しています。これまで、エンマーコムギやダイコンなどの起源と伝播を明らかにしてきました。こうした研究は、栽培植物の改良に必要な遺伝資源の収集や利用に、欠くことの出来ない情報を与えてくれます。(写真は、さまざまな色と形をしたダイコン)

キーワード

栽培植物、近縁野生種、種分化、系統進化、分子進化学、分子遺伝学、遺伝資源、遺伝的多様性、DNA、染色体、コムギ、ソバ、ダイコン、エギロプス

教 授 : 寺内 良平
助 教 : 安井 康夫
TEL:075-921-0652
E-mail: terauchi.ryohei.3z[at]kyoto-u.ac.jp ([at]は@に書き換えてください)
URL: http://www.crop-evolution.kais.kyoto-u.ac.jp/